2025/02/08 22:46
2024年から、バティック体験会を実施しています。
バティックは、18世紀頃にジャワ島で生まれた伝統的なロウケツ染めです。
伝統衣装をはじめ、様々な用途で使われています。
溶かした蝋をチャンティン(左)ですくって布に点や線を描いたり、キャップ(右)で捺印します。
その後、その布を染色しますが、蝋で描かれた部分は染まりません。
布に蝋で描き、染色し、沸騰した湯で蝋を取り除く……その作業を繰り返して作られています。
「自分で染めてオリジナルの布を作りたい」という相談をいただき、1つの手法として体験会を開催することになりました。
世界にはたくさんの染色技法があるので、いろいろ試してみて、作りたいものに一番適した技法を用いるのが良いと思っています。
1つの技を極めるのも素晴らしいことですが、その都度技法を変えてでも「表現したいもの」を作るという姿勢を、大切にしています。
その方が、気持ちを素直に描けると思うんですよね。
体験会は全3回。
非常にコンパクトなスケジュールに、内容ギッシリの短期集中講座です。
■レベル1:バティックの概要と蝋の役割を学ぶ
既に蝋描きされた布に、色を自由に配色します。
実際に染料を使いながら、ろうけつ染めにおける蝋の役割を体験します。
▲体験の様子と参加者の作品
■レベル2:チャンティンと蝋を使う
チャンティンの使い方を学んだあと、実際に溶かした蝋で描く練習を行います。
用意された図案をなぞって、1色で染めます。
▲体験の様子と用意された図案
■レベル3:バティックの極意
レベル2で染めた布を使用して、バティックの特徴を体験します。
ロウケツ染めは世界各地にありますが、バティックらしい表現に挑戦します。
また本場のバティックを見るときに「こ...この技術は!!」と、より鑑賞も楽しめるようになっているはずです。
▲参加者の作品
最初のうちから、どんどん進んで上手にできるの?という疑問はあると思います。
当然、できなくて良いんです。
知ってさえいれば、技術はそのうち追いつきます。
逆に、最初のうちは好きに作りたいな…っと思うかもしれません。
けれどまず知ってしまえば、好みに合わせて使用する技術を取捨選択できます。
たった3回、最短ルートでの「経験」と「上達」を考えたカリキュラムになっています。
そして作りたいもの作っているうちに、自然と慣れてきます。
このバティック体験会は不定期開催です。
2~3人集まった状態で声をかけていただき、会場や双方のスケジュールを調整して実施…という流れになっています。
「やってみたい!」という方は、仲間を募って、ご連絡ください。
▼バティック制作の様子